連載・コラム テリー伊藤の東京チャンネル

編集: Weekly LALALA - 2020年03月18日

山の手なのか下町なのか、武蔵小山の住み心地

私は休日によく品川区にある武蔵小山商店街パルムに遊びに行きます。目黒や自由が丘も近く、本来なら高級住宅地になってもおかしくないのに、何故か山の手に在りながら昭和の下町の雰囲気が漂う。そんな街にあるこの商店街が大好きなんです。昭和31年(1956年)にオープンした日本初の大型アーケードは、完成時は「東洋一のアーケード」といわれた。その後も延長拡大し、現在は武蔵小山駅から中原街道までの全長800メートルの東京で最も長いアーケード商店街になっている。寅さん映画に出てくる件品交換会場や、目方で洋服を売っているようなディスカウントショップがあったり、ペットショップ、老舗の日本蕎麦屋、マッサージ屋さんなど多岐にわたっていて、お客さんのニーズに応えてくれている。この街は本当に良い!約250店舗のこの商店街に来れば、年齢を問わず、半日は時間をつぶすことができる。まさに昭和の香りがする「オールウェーズ3丁目の夕日」の世界である。

 


 しかし、この街に異変が起きたのだ!長年、高層ビルがまったく建たなかったこの街に、駅前開発に伴い、なんと地上41階、地下2階建ての三井不動産「パークシティー武蔵小山」が出来たのだ!人情の街武蔵小山に、まさに黒船のようにやってきたのだ!  目黒駅から2駅5分、渋谷まで20分、圧倒的に交通の便が良いのだ。街が再開発されなかったのが実は不思議なくらい。エアーポケットに入ったようなほっとする風が吹いていたこの街に、ニューウェーブが押し寄せてきた。

 


 私の友人のメイクさんも、3人の子供と家族5人で狭い一戸建てに住んでいる。そんな彼女が「なんか複雑な気持ちなんですよね~。お金持ちや投資等で儲けている人達が巨大なタワーマンションの高層階から、私達が住んでいる下界を見下ろしているんじゃないかなと思っちゃう。街の雰囲気が変わっちゃうんじゃないかしら。」とため息をついていた。一方、商店街の人達からは「新しい人たちが来てくれればこの街にお金を落としてくれるので、結構なことじゃないの。」という声も当然聞こえてくる。

 


 考えてみれば、都心のあちらこちらで、旧住民と引っ越してきた人達の間でこんなギャップがあるのだろう。私も実際どんな雰囲気か下見をしてきました。マンションの下から見上げれば、首が痛くなるほどの高さでした。40階からの景色は、さぞかし富士山も綺麗に見えるんだろうな~。東京湾の花火もバッチリ見えるんだろうな~。夜空も近くに見えるのかな~。おっとっとっと、完全に私はタワーマンションに魅了されているでないか!更に1階のモールに目を通せば、見たこともない高級冷凍食品の専門店もある。これは便利だ。カフェからはいい香りがしてくる!どうやら私はこの新しいタワーマンションの魅力に惹かれてしまいました。

関連記事:その他のテリー伊藤の東京チャンネル

  • 志村けんさん、映画見たかった!

 

    志村けんさん、映画見たかった!  

    2020年04月09日 テリー伊藤の東京チャンネル

    志村けんさんが亡くなった。日本中が驚きと悲しみに包まれている。本当に残念だ。私は志村さんと同じ70歳。他人ごとではない。   実は多くの日本人が今回のコロナウイルス騒動をどこか「自分は平気」と思っていたのではないか。コロナ騒動が起こってから3か月、私達の心の中にある種の緩みがあったと思う。   例えば、3月の3連休の時も桜の便りが聞こえ出し、多くの人々が町へ、行楽地へ足を運んだ。そう、日本全体が、どこか解放感に浸りたかったのかもしれない。   そこに、志村けんさんの突然の死。 いままでどこか対岸の火事だった事が、リアルになってくる。若者世代も真剣な気持ちを持つようになってきた。しかし、残念ながらコロナウイルスとの戦いは始まったばかりのような気がする。   日本のプロ野球も、来年のオリンピック開催も、日程だけは出ているが、本当にできるのだろうか。まったく先が見えない。  

  • 後世に残したいあのスターはこんな人柄だった!「淡谷のり子」

 

    後世に残したいあのスターはこんな人柄だった!「淡谷のり子」  

    2020年04月03日 テリー伊藤の東京チャンネル

    私も遂に70歳になってしまった。びっくりです。若かったころは70歳なんて遠い先!よその世界の話だと思っていたのに。 そう、まるで浦島太郎が竜宮城から帰って来て、おと姫様からいただいた玉手箱を開けてしまい、一瞬にしてお爺さんになってしまった、そんな感じです。学生時代が昨日のことのように思えるのに。   まあ、爺さんになってしまったのだから、そんなことを言っても仕方ありません。   ふと、芸能界にどのくらいいるのだろう?と考えてみました。24歳でこの世界に来たのだから、46年もいるんです!長いのやら短いのやら。 私は芸能界で何かのお役に立ったのだろうか、なんて考えてしまいます。   今日は、昔のスターとの思い出話をしたいと思います。 題して「後世に残したいあのスターはこんな人柄だった!」 まず第一回は、淡谷のり子さん(92歳没)。日本のシャンソン歌手の先駆者でした。愛称は「ブルースの女王」。   青森市の豪商の長女として1907年に生まれ、1923年青森県の女学校を中退後、母・妹と上京し、現在の東京音楽大学ピアノ科に入学、その後声楽家に編入してオペラ歌手を目指すためクラシック音楽を学んだ。 その頃家が貧しくなったため、絵画のモデルを務めるなどして生活費を稼いだ。努力の甲斐あって、首席で卒業し、新人演奏会で「魔弾の射手」を唄い、十年に一人のソプラノ歌手と呼ばれた。   物凄い実績ではないか。勿論プロ歌手となってからも、日中戦争が勃発した1937年「別れのブルース」が大ヒットしてブルースの女王の地位を不動のものにした。  

  • 西川史子さん、お疲れさま!

 

    西川史子さん、お疲れさま!  

    2020年03月26日 テリー伊藤の東京チャンネル

    TBS「サンデージャポン」に一緒に出演している西川史子さんが、13年の長きに渡ってレギュラーとして活躍していた番組を卒業することになった。 何故辞めたのか実は私もよく知らないのですが、以前から、もうすぐ50歳になるからもう一度医師の仕事をやりたい、と言っていた。恐らく本音だろう。   長くタレントをやっていると、身の回りの世話を周りの人がすべてやってくれるのが普通の感覚になってくる。お化粧はメイクさんが、衣装はスタイリストさんがやってくれる。ホリプロという一流の芸能事務所に所属していたので、マネージャーも人格者が就いている。 しかし、医師に戻るということは、そんなサポーターがいつもついてくれる訳ではないと思う。病院まで送迎と言うのも、大先生ではないのでおかしい気がするが、彼女の性格だと、運転手付の出勤となるのかな。  

  • 政治の怒りは若者に任せろ

    政治の怒りは若者に任せろ

    2020年03月11日 テリー伊藤の東京チャンネル

     テレビを見ていると、こんなことが頭に浮かんだ。 国会では相変わらず「桜を見る会」の問題を取り上げている。七つの疑問。 1.税金の私物化 2.参加者の年々増加 3.反社や半グレなどが参加している  4.元山口組組員も参加していた  5.マルチ商法の宣伝に利用されていた  6.招待者名簿の破棄やデータを復元できない  7.前夜祭を開催していた。 ANAインターコンチネンタル東京側の答弁のちぐはぐさ。    これらには、さすがの自民党支持者も批判の目を向けている。その問題だけではなく、森友加計学園問題での不透明さが消えないままでいる。東京医科大学に始まる各大学の不正入試問題なども本来なら大事件であるが、ぐずぐずのまま現在に至っている。大人ばかりが怒っているような気がする。特に森友加計学園、医大不正入試問題などは、若者自身の人生を左右する一大事件のはずだが、何故かあまり国内の高校や大学では騒動になっていない。こんなことがアメリカだったら、若者自身から騒ぎだすのではないだろうか。    日本ではきっと、大人が怒っているから、若者は自分たちが声を出さなくても良いと考えているのだろう。そこで私はひらめいた!大人はもう、世の中の理不尽な出来事を、正論をかざして糾弾するのを止めてみてはどうだろうか。そんなことは若者に任せれば良いのではないか。日本ほど政治を語らない若者が多い国はない。だったら、発言できる場所や権利を与えたらどうだろう。もう、おっさんやおばさんが当たり前のことをテレビ・ラジオでしゃべっている場合じゃないのだ。情報番組のコメンテーターをすべて若者に変えてはどうだろう。大人たちが知識だけで立派なことを言っても、若者の心には届かない。よく「最近の若者は政治に関心がない。社会に関心がない。由々しき問題だ!」というけれど、本当は大人たちの保身で、若者たちにその機会や場所を与えていないのではないか。    私の生まれ育った築地のオヤジたちも「息子が成長しないで困っているよ。」と言っているが、あれも結局はオヤジたちが財布を握っているからだ。父親がその場所をどかないから、子供は実力を出せないのではないか。では、そのポジションを譲った大人たちは何をすればよいのか。遊べばいいんだ!うつつを抜かすほど遊べば良いんだ!金のある奴はそれなりに。金のない奴もそれなりに。そうすれば、オヤジたちも新しい何かを見つけることができる。

  • 東京マラソン、一般参加中止

    東京マラソン、一般参加中止

    2020年03月04日 テリー伊藤の東京チャンネル

     3月1日に開催の東京マラソンの一般参加者3万8000人の出場を、感染が拡大する新型コロナウイルス「COVID-19」による肺炎の影響を考え中止し、エリート選手約200人のみで実施。男子は東京五輪選考会を兼ねている。びっくりするのは、規約に基づき、参加料やチャリティー寄付金を返金しない方針だ。特例として、来年大会の出走権を与えるが、エントリーする場合は別途参加料が必要になる。東京マラソンの参加料は国内1万6200円、海外1万8200円、チャリティー寄付金は10万円といわれている。大会エントリー規約は「積雪、大雨、落雷、竜巻、地雷、テロなどの時は参加料のみ返金」となっている。そう、コロナウイルスはこれらの規定に入っていないのだ。本当にびっくりだ!    実は東京の異変はこれだけではない。先日赤草の行き付けの洋食屋「ぱいち」に行ったのだが、雷門の前にも中国人観光客の姿はほとんど見かけなかった。店の主人に恐る恐る「景気はどうなの?」と聞いたところ「浅草全体で4割減ではないかな。」との返事だった。お土産ものがまったく売れず、特に中国人が好んで買ってくれた「揚げ饅頭」が売れ残っていて、1~2か月の消費期限のある商品ではあるが、ここままでは廃棄処分を考えなくてはいけなくなるそうだ。私が浅草に行ったのは日曜日の夕方。普通なら凄い賑わいの仲見世通り裏が、怖いくらい閑散としていた。    それだけではなく、都内の一流ホテルが今、空席ラッシュだ。先日も恵比寿のウエスティンホテルが1泊1万円というびっくりの値段で売られていた。私の実家の玉子焼き屋「丸武」の築地店、豊洲店でも外国人の人影はまばらだ。銀座、渋谷も同じような有り様だ。連日テレビでの「新型コロナウイルス」報道で、日本中の薬局からはマスクと消毒スプレーが消えてしまった。先日学芸大学駅前にある薬局に開店10時前から並び、ようやく「マスクひと箱」を買うことができた。そして15分後にはもう売り切れ状態になる。    こんな状況で、夏の2020東京オリンピックは開催できるのだろうか。世界中の人々が日本に来てくれるのか本当に心配になってきた。それにしても、東京、いや、日本中の観光地は静かだ。でも考え方を変えると、今こそ京都に行くのが良いのではないか。静寂の都、古都、石畳の街を散策し、嵐山を訪ね、三千院で時の流れを楽しみ、そう、テレビCMの「そうだ京都に行こう」これではないか!この静けさこそ、本当に京都の魅力と感じる。夜の祇園も先斗町も昔のようだ。町並みをじっくり味わうことができる。    そんなわけで、この記事がLALALAに掲載される頃には、私は京都で一番のお気に入りのお寺「中尾山 宗蓮寺」の縁側で美味しいお茶を飲んでいることだろう。